古代の法燈を今に継ぐ、歴史と祈りの寺「下野薬師寺」
国指定史跡「下野薬師寺跡」に隣接し、その悠久の歴史と法燈を現代に受け継いでいるのが「醫王山 下野薬師寺」です。古代寺院の衰退後、室町時代に足利尊氏によって全国に建立された安國寺の一つ「下野安國寺」として再興された歴史を持つ、由緒ある寺院です。
良時代に絶大な権勢を誇った大寺院が時の流れとともに衰退した後、その由緒ある地に新たな祈りの灯をともしたのが、下野安國寺でした。その後、由緒ある「下野薬師寺」の名を再び掲げ、古代から続くこの地の仏教文化の中心としての役割を担っています。広大な史跡公園が「過去」を物語るのに対し、この寺院は「現在」も続く祈りの場として、静かに時を刻んでいます。
本堂は、ご本尊である薬師如来像が安置されています。現在の建物は江戸時代中期の享保18年(1733年)に再建されたもので、落ち着いた風格が漂います。
御朱印をいただくこともできますので、史跡散策とあわせてぜひお参りし、古代から続く祈りの心に触れてみてください。