市貝町（いちかいまち）は、芝ざくらの丘が彩る里山の景観と、武者絵に込められた伝統文化が伝わる町

市貝町エリアガイド

栃木県の南東部、宇都宮市と芳賀町に隣接する市貝町は、なだらかな丘陵地と田園風景が広がる、典型的な里山の町です。町内に鉄道駅はありませんが、宇都宮市や真岡市へのアクセスが良く、自然豊かな環境で子育てをしたい世帯のベッドタウンとしての性格も持っています。

この町の春を象徴する風景が、町営の「芝ざくら公園」です。シーズンになると、丘の斜面一面が約20万株の芝ざくらで覆われ、ピンクや白の鮮やかな絨毯のような景色が広がります。また、農業用に作られた人造湖「芳那（はな）の水晶湖」の周辺は、散策やバードウォッチングが楽しめるなど、町民の憩いの場となっています。一方で、町には江戸時代から続く伝統文化が大切に受け継がれています。それが、端午の節句に飾られる「武者絵のぼり」です。手描きで勇壮な武者絵を描くこの工芸は、県の伝統工芸品にも指定されており、子の健やかな成長を願う親の想いを今に伝えています。

市貝町での暮らしは、こうした里山の自然や文化と常に共にあります。また、移住者も温かく迎え入れられます。主要産業は農業で、新鮮な農産物に加え、加工品や農家民宿など新しい試みも進行中です。起業支援もあり、自然の中で自分らしい働き方を見つけるチャンスも広がっています。